今回は”VUCA時代でも変わらない普遍のツキの原理 ツイテいる経営者ほど注意すべき大切なこと”について書いてみます。

予測困難な時代だからこそ原理原則

今やVUCA時代と呼ばれるほど予測困難な時代となっています。コロナによるパンデミックの影響がまだ続く中、原料高によって生活コストも徐々に上がっています。業種によっては冬季賞与の支給が難しかったり、減額支給になる可能性もあります。景気を下支えするために資金を投入し続けた結果として、貨幣の価値は下がり、少しずつインフレの傾向が見えてきました。

こうした不安の心理の中にあって、経営者が絶対押さえておくべき事があります。それが原理原則です。予測困難な時代というのは、表に見えていた事象に対する予測精度が落ちる現象を指します。しかし、原理原則とは普遍的なものを指すため、困難な時代の道標になります。

ツキの原理の構造とは

今回は経営者が知っておくべきツキの原理の考え方と対処法についてお伝えします。

ツキの原理を構造を理解する

経営者の役割として、ツキの維持管理をすることは何よりも大切です。自身がツク状態になるように言動や思考を意識し続けることを習慣にすることです。そうしてツキを意識することで明らかに運気は上がってきます。ツキとは経営者にとっての追い風、つまりプラスの流れを受けている状態となります。帆船で考えると、追い風になっている状態をイメージしてください。

当然ですが、追い風を受けて船がスピードを上げて前進すれば、その帆には向かい風も当たってきます。船が走る影響で波も立つ様になります。追い風を受けて進んでいる船は、その推進力からそうした向かい風や波は弾き返してしまいますが、弾かれた風や波。これをマイナスの流れとしますが、それは周囲に影響を与えます。

身近な人にアラートが

家族との時間は取れているか
幹部と向き合う時間を取れているか

自分がツイテいると感じた瞬間から意識しなければいけないのが周囲へのケアです。特に家族。そして自分により近しい幹部になります。中でも感受性が高い人は要注意です。弾き返されたマイナスの流れを受け取ってしまいます。ツキがある経営者で家族の問題が発生したり、組織的なゴタゴタが起きるのは、こうしたマイナスの流れが影響しています。

ツキがある時ほど感謝の心を忘れずに、身近な人をケアする時間を確保する必要があります。乗っている時ほど経営者の視野は狭窄しています。前だけを見て走ろうと考えてしまいます。ところが思わぬ所で足元を掬われ、ツキを失ってしまうという事があります。

マイナスへの対応力を上げる

マイナスの流れを認識して対処する力を高める

プラスとマイナスは同じだけの力がやってきます。プラスだけを感じている経営者は視野狭窄の可能性があります。周囲に目を向けると、自分が弾いたマイナスを受け取っている人が苦しんでいる状況に気づけるはずです。問題が露呈してからでは遅いので、もしも見えていなければ身近な人への何気ない声がけを始めましょう。「最近どう?」と個別に声がけをするだけでも大丈夫です。「ちょっとだけ話そうか」として対話の機会を持ってください。

ツキを維持管理するためには、同じだけのマイナスもやってくる可能性を常に意識して、問題への対処力を高めることです。マイナスの事象が発生しても、それに対する対応力が上がっていればプラスの力を活かして走り続ける事ができます。ツキを感じて乗っていると感じる時ほど、マイナスのアラートが無いかをチェックしましょう。問題が小さな時ほど対処は簡単です。視野を広げる意識を持つことで、ツキの流れを失わずに進む事ができます。

マイナスへの覚悟を持つ

ツキを維持するために覚悟を持つ

ツキを本気で意識している経営者とお話をすると、マイナスを徹底的に避ける、排除する。マイナスな事が発生したとしても、真正面から向き合って対処する覚悟を持っています。最悪ここまでであれば覚悟しているというリスクのラインを前提に活動しています。これはツキを維持管理するために必要な心構えだと感じます。ここまでの覚悟をすると、大概のマイナス事象は小さく終わり、周囲のツキの要素だけを感じられるようになります。

ツキはプラスの追い風を感じるのと同じくらい、マイナスの力も発生しています。それを理解した上で、周りを見る視野を広げましょう。問題が発生しても自分が背負う覚悟を持つことで、最悪の事態まで問題が発展せず、多くのことは小さな内に対処できるようになります。ツキを意識して周囲への感謝の気持ちや謙虚さを失わなければ、マイナスによって降りかかる悪魔の誘い的なリスクのある誘いからも避けることができます。

まとめ

ある経営者の方は、give先行の人としか付き合わないと決めていました。そうした人だけとのコミュニティを形成することで、大きなマイナスを持ってやってくる人を避けることもできます。

ツキは原理です。古くから地球にある理であり、それを人が発見したものです。だからこそ普遍です。原理を基点として考えれば、VUCA時代であっても注意すべきことは分かります。ツキの生まれる行動をしてツキが上がってきたら、その維持管理に意識を向けましょう。それもまた、経営者の大切な仕事です。

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